【概要】
「StemAnalysis Rパッケージ」は、樹木の成長プロファイルを再構築し、樹高と直径の関係を構築し、その結果、胸高直径(DBH)、樹高、幹体積、樹木バイオマス、炭素固定の観点から成長傾向を計算するためにHuili Wuhほか(2022)が作成したツールです。
ツールの基本的な使用法と、新規データを使用する場合の方法について説明します。
なお、ここでは、R言語の基本的な使い方を理解しており、「RStudio」の操作ができるユーザーを想定しています。
1 セットアップ
1) Rを最新バージョンに更新する(基本的に4.0以上であれば問題なさそう)
R及びRStudioのインストール方法は下記サイトなどを参考にしてください。
https://www.tku.ac.jp/iss/guide/classroom/soft/rrstudio-desktop.html
2)「StemAnalysis」などのインストールとパッケージの読み込み
「RStudio」立ち上げ後、以下によりプログラムパッケージをイントールする
install.packages("StemAnalysis") : 樹幹解析ツールのイントール
install.packages("knitr") :表形式表示ツールのインストール
最初、一回のみでよい。
2. 実行
1)実行に必要なパッケージをロードする
require(StemAnalysis)
require(knitr)
2) パッケージから計算用のデータを呼び出す
data(stemdata):樹幹解析計算用の計測データの呼び出し
- フォーマットは別添ファイル参照

data(parameterdata):樹木のバイオマスを推定する際の、アロメトリーモデル [ln(Bi)=βi0+βi1×ln(DBH^2H)] (Xiang et al., 2021) のパラメータ値(パラメータa (βi0)、b (βi1)、および各組織のC濃度を含む)。オプションの入力
data(BEFdata):樹木の総バイオマスを推定する際の体積モデル [VWDBEF*(1+R)] (IPCC, 2003) に用いる拡大係数データ(木材密度 (WD)、バイオマス拡大係数 (BEF)、地下部:地上部比 (R)、およびC濃度を含む)。オプションの入力。
3)計算
樹幹計測データを用いて、幹の成長パターンを復元し、「胸高直径」と樹高の「成長傾向」、および樹皮を含めた「樹幹体積」増加傾向を次により計算する。
stemgrowth <- stemanalysism(xtree = 8, stemgrowth = TRUE, stemdata = stemdata)
*「stemdata」(変数)に格納したNo8データを用いて計算
Plot画面が開いて結果が次のように図示される

計算結果をテーブル形式表示する場合は、
knitr::kable(stemgrowth)

- 以上の手順の詳しくは下記サイトを参照してください。
https://cran.rstudio.com/web/packages/StemAnalysis/vignettes/my-vignette.html
2 新しく計測したデータで計算する方法
1)計算フォーマットに沿った計算用データを作成する。
2) この際、樹幹解析を行うR画面上から「stemdata」を別名(コンマ区切り)でcsv形式出力
* 出力データ上をエクセルで呼び出して、新たな樹幹解析データで編集し csv(コンマ区切り)ファイルで保存すると間違いが減らせる
3)樹幹解析を行うR画面上で編集したデータを任意の名前で読み込む。
例:testdata <- read.table("C:/Users/user/data.csv", header = TRUE, sep = ",", stringsAsFactors = FALSE)
※ここでは、testデータが計算用のデータ
4)次の式で、計算用のファイルを指定して実行する
stemgrowth <- stemanalysism(xtree = 1, stemgrowth = TRUE, stemdata = testdata)
複数のデータを一括してデータ保存して、サンプル番号を指定しデータを呼び出して処理することも可能。この場合は、上式の樹木番号を「xtree = ##」を指定する。